だれかれ構わず酒を飲ませるという奇祭、小矢部市下後亟(しもごぜ)地区の神事「酒とり祭り」が11日夕、地元下後亟神明宮であった。裸の男たちがばらまく酒から逃げる見物人の悲鳴も聞かれた。
だれかれ構わず酒を飲ませる「酒とり祭り」=富山県小矢部市で
祭りは、疫病や災難が重なった江戸期に厄落としとして始まったとされ、300年前から続くという。厄年で下帯姿の男たち約20人が歓声を上げながら本殿を駆け上がり、福を招くというお神酒をひしゃくで受け取ると、境内を埋めた参拝人に振る舞いながら、周囲にまき散らす。青森県出身で昨年、結婚したという山谷真紀子さん(24)は訪問着で参加。「事前に聞いて楽しみにしていました。酒をかけられないようにしていただきたいです」と話した。 アサヒ・コムトップへ