ヤミ金業者の取り立てを苦に、大阪府八尾市の夫婦ら3人が03年に心中した事件で、大阪府警は、死亡した女性から現金を脅し取ったとして、ヤミ金グループの統括責任者だった無職川口高弘容疑者(36)を恐喝容疑で再逮捕した、と11日発表した。川口容疑者は昨年3月、ルーマニアで身柄を拘束され、出資法違反容疑で府警などが逮捕し、現在公判中。調べに対し、「恐喝を指示したり共謀したりした事実はない」と否認している。
調べでは、川口容疑者は03年5〜6月、グループの7人と共謀し、八尾市の女性(当時69)に「5万円払わなかったら団地に住めないようにするぞ」などと脅し、7回にわたり計15万3千円を脅し取るなどした疑い。
女性は03年6月、「いくら払っても完済にしてくれない。悪徳業者のために悔しいですが、死にます」との遺書を残し、夫(当時61)と兄(同81)とともにJR大和路線の線路内で自殺した。