スティック状の細長いケーキがスイーツ売り場に増えている。見た目がかわいらしく、小皿やフォークがなくても手軽に食べられる点が人気のようだ。
イチゴのショートケーキにクレームブリュレ、ロールケーキ——。種類は他の店と変わらないが、サイズは長さ12センチ、幅・高さがそれぞれ2〜3センチ。東京都中央区のプランタン銀座内にある「ラトリエクルール36」は、そんな“スティックケーキ”を36種類そろえている。店長の高橋美樹さんは「おちょぼ口で食べられるケーキを目指して作りました」と話す。ケーキは三方が透明フィルムで包まれている。フィルムをはがしながら、手で持って食べれば皿もフォークも不要。税込み151〜281円と値段も手ごろで、女性会社員が昼休みに何種類か買っておやつにすることが多いという。
東京の渋谷、銀座などに店舗を持つ「シェイピースイーツ」もスティック状のタルトやケーキを20種類(221〜291円)そろえている。人気はアーモンドフルーツタルトやレアチーズケーキ(2・5センチ×3センチ×11センチ)。「若い女性向けに作っていますが、『ちょうどいい量』と年配の方にも好評です」と同店。
ハンバーガーチェーンの「モスバーガー」でも、凍ったまま食べるフローズンケーキバー(180円)が人気だ。ティラミス、ショコラなど4種類ある。サイズは2センチ×3センチ×9センチ。
広報担当の松田由美子さんは、「最近は、片手に携帯電話を持っていることが多い。もう一方の手に握ってそのまま食べられることが、人気の理由の一つかもしれません」と話している。