2008年04月09日(水) 11時35分
<日銀人事>民主は3人が「造反」…副総裁人事案の参院採決(毎日新聞)
参院本会議で9日行われた前財務省財務官、渡辺博史氏の日銀副総裁起用案の採決で、同意と不同意の差はわずか6票だった。民主党会派から3人が党方針に造反して賛成に回った上に5人が欠席・棄権した。3月12日の武藤敏郎総裁案の採決時には23票差で不同意、同19日の田波耕治総裁案は13票差の不同意だった。差が縮まってきたことになる。
これまでの参院本会議採決で造反が出たのは、田波総裁案の採決時の1人だけだった。渡辺副総裁案には、党内で容認論が大勢だったが、小沢一郎代表が「不同意」で押し切ったことへの不満が背景にある。
造反は渡辺秀央、大江康弘、藤原正司の3氏。犬塚直史、風間直樹の2氏は本会議に出席して棄権した。桜井充、木俣佳丈、森田高の3氏は欠席した。民主党と統一会派を組む国民新党の4人は、方針通り渡辺副総裁案に同意した。
採決後、渡辺秀央氏は「政府案が正しい。党内にいろいろな議論があると示すため一石を投じた」と記者団に語り、大江氏も「党内の大勢は賛成で、執行部が反対にしたのが不思議だ」と述べた。
鳩山由紀夫幹事長は「党内で同意すべきではないかという声が多かった事実がある。(造反は)残念だが、やむを得ない」と語った。【田中成之】
◇参院本会議での日銀副総裁人事案への野党の造反・棄権・欠席状況(敬称略)
民主党 渡辺秀央 造反(同意)
大江康弘 造反(同意)
藤原正司 造反(同意)
犬塚直史 棄権
風間直樹 棄権
木俣佳丈 欠席
桜井 充 欠席
新緑風会 森田 高 欠席
国民新党 所属4人 同意
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