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2008年04月07日(月) 22時41分

「対応は間違っていない」 「靖国」試写仲介で文化庁中国新聞

 靖国神社を題材にしたドキュメンタリー映画「靖国 YASUKUNI」の上映中止問題で、文化庁は七日、一般公開前に国会議員向け試写を仲介したことについて「対応は間違っていなかった」との見解を映画演劇労働組合連合会(映演労連)に表明した。その上で同様の要望があれば今後も対応する方針も示した。

 映演労連の高橋邦夫委員長が、文化庁の担当者との面会後に記者会見して明らかにし「文化庁の姿勢は容認できない」と強く批判した。

 映演労連は、一部国会議員の要望を受けた文化庁の仲介で上映前の三月十二日に開かれた議員向け試写会は「事前検閲に当たる」と批判。今後の政治的介入の排除や国民の視聴の機会が奪われたことへの見解を求める申し入れ書を今月一日、青木保文化庁長官あてに提出していた。

 高橋委員長によると、文化庁側は「国会議員から要望があれば、必要な説明や協力はせざるを得ない」と説明。各地の映画館で上映中止が相次いだことについて遺憾の意を示したものの「議員向けの試写が上映中止を引き起こしたとは考えていない」と述べた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200804070320.html