【ローマ=松浦一樹】イタリア赤ワインの高級銘柄「ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ」の一部ボトル製品に、本来の原料とは別品種のブドウが混入され、伊捜査当局が詐欺などの疑いで、4醸造業者から製品を大量押収していたことが4日、わかった。
同日発売の伊エスプレッソ誌などが伝えた。
ブルネッロは、伊中部トスカーナ州モンタルチーノを産地とする高級銘柄で、「ブルネッロ」と呼ばれるサンジョベーゼ種のブドウの「100%使用」が義務づけられている。
しかし、当局の調べで、2003年産ワインの一部製品に10〜20%の割合でフランス品種のブドウが混じっていたことがわかり、偽装が発覚。他品種混入は、同銘柄の需要増に原料の生産が追いつかなくなっていたためと見られる。
ANSA通信によると、ブルネッロは毎年計約700万本が出荷されており、うち25%が米国、3%が日本向けに輸出されている。