花王は5日、東京都練馬区のスーパーで販売された同社の「ヘルシア緑茶」(350ミリリットル入りペットボトル)1本に、除草剤と見られる異物が混入していたと発表した。飲んだ男性が下痢症状を起こしたが、すでに回復したという。このスーパーからはヘルシア緑茶を撤去し、保健所と警察署に通報した。
花王の「ヘルシア緑茶」
届け出を受けた警視庁は、混入物の分析を進めるとともに、混入の経緯について捜査を始めた。
花王によると、男性は40代の会社員で、3月26日に家族が2本を購入。うち1本を3月31日に飲んだところ風味がおかしいのに気づいた。「キャップを開けるときに緩かったような気がする」と話しているという。
花王の検査では異物は完全には特定されていないが、市販されている除草剤と見られ、かなり多量に混入されていた。「商品のキャップが開封されている場合には、飲まずに花王に連絡して欲しい」と呼びかけている。
男性はもう1本を27日に飲んだが、異常はなかった。この男性以外からは、同様の通報はないという。この商品をつくった工場の在庫を分析したところ、異常は認められなかった。
同社は製造段階での混入はなかったと判断。その後に意図的に混入された可能性があると見ている。同じ日に同じ工場でつくった製品のうち、物流拠点に残っている在庫は出荷をとめ、廃棄する。その他は回収しない。
http://www.asahi.com/national/update/0405/TKY200804050081.html