2008年04月04日(金) 02時31分
<道路特定財源>国交省50法人「ため過ぎ」留保124億円(毎日新聞)
道路特定財源からまとまった事業収入を得ている国土交通省所管の50公益法人が、政府が定めた基準を超える内部留保を06年度末現在で124億円もため込んでいることが3日分かった。与党のプロジェクトチーム(座長・佐田玄一郎前行革担当相=自民)は同日、必要以上の内部留保を国庫に返還させることなどを柱とした改革案をまとめており、公益法人の「埋蔵金」が、国庫に戻る可能性が出てきた。
内部留保は、公益法人の収入から事業に必要な支出を差し引いた“利益”を蓄積したもの。政府が定めた指導監督基準は、年間予算額の30%を超す内部留保を持たないよう各法人に求めている。
しかし、国交省の調査によると、50法人の06年度末の内部留保額は555億円あり、うち30%超の部分は計124億円に上った。与党プロジェクトチーム(PT)は、基準を超える額に加え、基準以内でも不要なものは返還させるとしている。
PTはこのほか、(1)道路特定財源から50法人への支出(約670億円)を半減する(2)競争性のある入札方式を増やし随意契約を減らす(3)常勤役員数と役員報酬を削減する−−ことも求めた。やむを得ず随意契約を結ぶ場合も「(随意契約を結ぶ)対象法人の数を10団体未満に抑える」(佐田座長)という。
50公益法人のあり方をめぐっては、国交省の改革本部も法人数の半減などを打ち出しており、最終報告を今月中にまとめる方針。佐田座長は「国交省案が不十分な場合はさらに意見を申し上げる」と述べた。【太田圭介、高橋昌紀】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080404-00000014-mai-pol