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2008年04月02日(水) 07時50分

120円割れも…茨城県内でもガソリン値下げ産経新聞

 揮発油(ガソリン)税の暫定税率の期限切れを受け、茨城県内のガソリンスタンドではさっそく、暫定税率分を値引きした価格を打ち出す店舗も出始めた。

 土浦市木田余の「オートバックスエクスプレス」。1日午前7時の開店時には、レギュラー1リットル当たり144円、ハイオク155円だったが、同8時半からはそれぞれ25円引きのレギュラー119円、ハイオク130円に値下げした。

 同社の岩原透社長(55)は「基本的には当分、値下げを続けたいが、暫定税率が月内にも再議決される話もある。今は採算のことは考えないで、日ごろのお客さんに感謝の気持ちを込めて(値下げを)断行した」と、ひっきりなしに給油にくる車を誘導しながら話していた。

 県内を中心に直営・フランチャイズの約400店のスタンドを展開する関彰商事(本社・つくば市)は、暫定税率25円10銭が課税されている3月31日までの在庫分について「それぞれの店舗で“かぶる状態”で値下げを確定」しての販売。ただ、原油高による価格上昇分もあり、単純に“25円安”とはならないようだ。

 会社側にとっては「値下げしないと“上乗せ”と思われかねないため、下げざるを得ない」のが実情で、「政治と税に振り回されて大変」と渋い表情。

 牛久市南のスタンドはレギュラー142円と通常並み価格で営業。ただ、朝方は店頭の価格表示を控えた。店長(45)は「周りの様子をみるために午前10時ごろまで消した」。

 日立市内のガソリンスタンドもレギュラー145円と通常並みで販売。店員は「機械の料金設定を変える手間を考えると、われわれにとっては迷惑な話」と困惑した表情を見せた。

 値下げを見送ったつくば市内のガソリンスタンド。男性店員は、「朝から『何で25円下げないんだ』という苦情ばかり。結局入れてくれても10〜20リットル程度。中には500円玉を出して『これで入れられるだけ』という客もいた」と頭を抱える。

 強風で倒された看板を直しながら、「(近くのスタンドが)どこも下げていないのがせめてもの救いだな」と従業員同士で声を掛け合っていた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080402-00000058-san-l08