2008年03月30日(日) 12時01分
業務停止命令:東京の業者、効能偽り健康機器販売−−東北経産局 /宮城(毎日新聞)
医療機器ではないのに「糖尿病に効く」「高血圧に良い」などと事実と異なる効能を告げて電気温熱健康機器を販売したとして、東北経済産業局は27日、東京都大田区の訪問販売業者「トーショウ」(長内正美社長)に対し、特定商取引法に基づき、勧誘・契約を1年間禁ずる業務停止命令を出した。昨年10月〜今年1月、仕入れ値の約7〜9倍の約20万〜26万円で全国の高齢者ら1800人に販売、約3億6000万円を売り上げたという。
同局によると、同社は昨年10月設立。7〜8人ずつチームを組みレンタカーで各地を訪問。「タダで物をあげる」などと販売会場への来場を誘いかけ、「ガラパリラジウムヒーター」「ガラパリ湯治場気分」の商品名で電気温熱健康機器を販売していた。
販売会場で消費者を取り囲み、怒鳴って強引に勧誘するなどの違反行為もしていたという。同局は、雑貨プレゼントや誘導的な宣伝で商品を不当に高額販売する「催眠商法」の手口とみている。
仙台市消費生活センターに昨年10月相談が寄せられ、同局で調査を開始。宮城県内だけで約600人が契約し、他にも▽広島▽愛知▽静岡▽群馬——など全国15県での販売が確認された。契約者の平均年齢は75歳で、約8割が70歳以上。認知症患者も一部含まれていたという。同局は、相談内容について宮城県警にも連絡している。
「ガラパリ〜」は腰や腕に巻きつけて使うヒーターで、国内の別の会社が製造。トーショウの長内社長ら社員の大半は、今年2月に東京都から業務停止命令を受けた訪問販売業者「スリー・A」に在籍していた。【青木純】
3月30日朝刊
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