2008年03月27日(木) 16時40分
目立つガソリン買い控え 暫定税率期限迫る(和歌山)(紀伊民報)
ガソリン税などの暫定税率が3月末で期限切れになる可能性が高まったことを受け、紀南地方でガソリンの買い控えが目立っている。暫定税率の期限が切れると、ガソリン税は1リットル当たり25円の値下げになる。多くの給油所は4月に客が殺到することを予想しているが「急に値下げはできない」といい、対応に頭を悩ませている。
ガソリン税は石油元売り会社からの出荷時点で課税される「蔵出し税」。3月末までに各店が仕入れたガソリンには暫定税率が上乗せされているため、4月になっても在庫が残っている間は値下げが難しい状況だ。
田辺市内の給油所によると、客の間ではガソリンを満タンに入れるのではなく、10リットル単位で給油するなど買い控えが起こっている。店側もできるだけ在庫を残さないよう仕入れの量を控えめにしているが「在庫がなくなれば店を閉めないといけない。そうなれば店の信用問題にかかわり、客に迷惑をかける」と話す。
4月になれば、全国の給油所から元売り会社に注文が殺到して供給不足になり、給油所間で価格の切り替えに差が生じる可能性があるという。同店は「4月になっても急に値下げできない。すぐに安値になることを期待する消費者に理解してもらえるかどうかが心配」と気をもんでいる。
別の給油所も「余裕がないので、税率が期限切れになっても自社負担で安く売り出すことは難しい。政府や行政は現場の混乱を理解してほしい。しばらくは眠れない日が続きそうだ」と頭を抱える。
市内のセルフスタンドでも、この時期になって客の買い控えが増えている。自家用車に2500円分だけ給油していた会社員男性(24)は「買い控えしている。できるだけ安い方がいいから」と話す。店員は「ずっと振り回されっぱなし。税率の期限が切れれば、いつ値下げするか考えないといけない」と悲鳴を上げている。
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