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2008年03月26日(水) 16時26分

線路突き落とし男性死亡 家出18歳「誰でもよかった」 産経新聞

 ■岡山県警逮捕 果物ナイフ所持 

 岡山市のJR岡山駅で25日夜、在来線ホームから男性を線路に突き落としたとして、県警鉄道警察隊と岡山西署は、殺人未遂の現行犯で大阪府大東市の無職の少年(18)を逮捕した。男性は電車にはねられ、26日早朝、出血性ショックで死亡。県警は殺人容疑に切り替えて経緯や動機を調べる。少年は25日から家出中で果物ナイフを所持しており、「人を殺せば刑務所に行ける。誰でもよかった。一番前の人の背中を押した」などと供述しているという。

 県警によると、死亡したのは岡山県倉敷市笹沖、県土木部道路建設課主任、仮谷国明さん(38)。25日午後11時5分ごろ、岡山駅の山陽線下り2番ホームで帰宅のため電車を待っていたところ、少年に背後から押され線路に転落、瀬戸発岡山行き普通電車(4両編成)にはねられ、約5時間後に死亡した。

 現場付近で警戒中だった鉄警隊員が、列車の警笛で約1分後に駆け付け、ホームにいた少年を取り押さえた。当時、ホームには通勤客ら約300人がおり、売店そばの乗り場で2列に並んだ先頭にいた仮谷さんが少年に押されるのを数人が目撃。少年は2列目に並んでいたとみられる。

 少年は今月に大阪の府立高校を卒業したばかりで、25日から所在が不明になったことから、両親が大阪府警四條畷署に捜索願を出していた。

 岡山西署の調べに、少年は「誰か人を刺してやろうと思った」と話しており、大阪から在来線に乗って25日午後7時ごろ、岡山駅に到着。駅周辺をうろついていたという。逮捕当時、刃渡り12センチの果物ナイフを所持しており、黒色のショルダーバッグ、現金3560円と岡山駅から140円区間の切符を持っていた。

 岡山駅に来たことについて少年は「フラリときた。仮谷さんがどんな人か知らない」と話しているという。

 仮谷さんは妻と長女、次女の4人家族。当日は午後10時過ぎまで残業していたという。

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