1981年のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(60)(日本で無罪確定)が米自治領サイパンで逮捕された事件で、今後の捜査などを担当するロサンゼルス郡検事局の検事やロス市警の捜査官など6人が20日、法務省を訪れ、意見交換した。
三浦元社長が逮捕されて以降、日米の捜査当局が本格的に協議するのは初めて。今後の捜査協力の進め方を話し合ったとみられる。
6人のうち、ルイス・イトウ検事とジミー佐古田捜査官は80年代の米側捜査で中心的な役割を担い、日本側捜査関係者との人脈も太い。2人は三浦元社長のサイパンでの逮捕後、同検事局の求めで、以前の役職に復帰したという。6人は午後2時半ごろ、同省に到着し、国際課長や当時の捜査を担当した元検事らと約4時間半協議した。
捜査協力の手続きを定めた日米刑事共助条約によると、正式な捜査協力の要請は、米司法長官が鳩山法相に文書で行う。正式な要請がないと、日本の捜査当局が持っている証拠を提供したり、補充捜査をしたりすることはできない。三浦元社長に関しては、まだ正式な手続きは行われておらず、この日は担当者間で、今後、必要となる作業や問題点を検討したとみられる。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080225-1331217/news/20080320-OYT1T00715.htm