名古屋市内の主婦から50万円をだまし取ったとして愛知県警南署は11日、安城署の警部補小島修身(おさみ)(52)=同県東海市横須賀町=と無職村瀬三恵(38)=同市名和町3丁目=の両容疑者を詐欺の疑いで逮捕した。小島容疑者は「遊ぶ金に充てるためだった」などと容疑を認めているが、村瀬容疑者は否認しているという。
安城署警部補の逮捕を受けて、会見で頭を下げる斉藤寛・愛知県警警務部長=11日午前、県警本部で
調べでは、小島容疑者は、名古屋市南区の主婦(40)が男性との間でトラブルを抱えていることを、親しい仲にあった村瀬容疑者から聞き、同容疑者と共謀して主婦から金をだまし取ることを計画。
小島容疑者は昨年8月17日夜、公衆電話から主婦の携帯電話に「落とし前をつけろ」などと電話をかけ、トラブル相手からの脅迫だと思い込ませた。翌日、主婦から相談を受けた村瀬容疑者とともに主婦に会い、「警察に相談せず金で解決したほうがいい」などと言った。その際、小島容疑者は警察官の身分を隠していたという。
その上で村瀬容疑者が50万円を用立て、主婦と一緒に、「脅迫電話」で指定された南区内の駐車場の車の下に金を置き去り、トラブル相手に支払ったかのように装った。50万円は小島容疑者が回収していたが、同月31日朝、主婦に村瀬容疑者の銀行口座へ50万円を振り込ませてだまし取った疑い。
一連の経緯を不審に思った主婦が昨年9月に被害届を出していた。県警は、安城署や小島容疑者宅を家宅捜索する。
県警によると、小島容疑者は79年採用。主に警備畑を歩み、05年秋、安城署警備課に配属された。斉藤寛・県警警務部長は11日未明に記者会見し、「現職警察官の逮捕は誠に遺憾であり県民に深くおわびする。今後、捜査結果を踏まえ厳正に処分する」と謝罪した。 アサヒ・コムトップへ
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