海上保安庁に7日入った連絡によると、南極海を航行中の調査捕鯨船団の母船「日新丸」が同日、米環境保護団体シー・シェパードの抗議船から薬品入りの瓶を投げ込まれた。けが人はなかった。日新丸側は爆発音を出す弾を投げ警告した。
シー・シェパードは3日にも薬品入りの瓶などを投げ付け、日新丸の乗組員ら3人がけがをした。一連の妨害活動に対し警告弾を使用したのは初めて。
抗議船に母港を提供したオーストラリアのスミス外相は「公海上で他者を負傷させる可能性のある行為を強く非難する」として、双方に自制を求める声明を発表した。
海上保安庁によると、抗議船は7日午後0時35分ごろ(日本時間)、薬品入りの瓶や白い粉の入った袋を投げ込む妨害活動を始めた。薬品は異臭を放つ化学物質「酪酸」とみられる。
シー・シェパードは散発的に妨害を続けたため、同乗する海保の保安官が抗議船に対し、警告弾7発を投げたという。