インターネット上に虚偽の内容を記載し、ラーメン店のフランチャイズ運営会社をひぼう中傷したとして、名誉棄損罪に問われた会社員
情報発信をめぐり、多くの人が対等の立場で反論しあえるなどネットの特性を踏まえた判断で、従来の要件を実質的に狭める結果となり、ネット上での意見表明をめぐり影響を与えそうだ。
弁護人によると、ネット上の書き込みをめぐる名誉棄損罪での無罪判決は初めてという。
判決によると、橋爪被告は二〇〇二年十—十一月、自身が開設したホームページに、全国展開するフランチャイズ式飲食店「ニンニクげんこつラーメン花月」と、その運営会社を取り上げ「『花月』で食事をすると、飲食代の4—5%がカルト集団の収入になる」などと記載したとして、〇四年十二月に起訴された。
波床裁判長は「被告には主として公益を図る目的があり、運営会社の登記簿などの資料に加えて同社関係者とメールをやりとりし、内容が真実と誤信してネット上に記載した」と指摘、無罪と判断した。