2008年02月27日(水) 11時49分
原野商法の被害者狙い測量契約 被害1億超か(産経新聞)
売却困難な山林を購入させられた「原野商法」の被害者に、「測量すれば土地が売れる」と虚偽の説明をして測量契約を結んだ疑いが強まったとして、埼玉県警生活安全特捜隊と久喜署は27日午前、特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで、東京都大田区の測量会社「ワールドリゾート」の社長の男=横浜市都筑区=ら数人に任意同行を求めるとともに、同社や社長宅ら関係先に家宅捜索に入った。
同社は平成14年ごろから、原野商法の被害にあった全国の高齢者100人以上と同種の契約を結んでおり、被害総額は計約1億円を超えるとみられる。実際には山林の購入希望者はおらず、測量を行った形跡もないため、県警は詐欺容疑の立件も視野に捜査を進める。
調べでは、社長らは19年ごろ、埼玉県内の原野商法の被害者数人に「土地を買いたがっている人がいる。測量すれば売却できる」と虚偽の説明をして、測量代としてそれぞれ約100万円の契約を結んだ疑い。
同社は原野商法の被害者の名簿や登記簿をもとに、「隣接地で測量の依頼を受けた。境界線確定のため立ち会ってほしい」などとダイレクトメールを送付。応じた所有者に土地売却を勧め、測量を持ちかけていた。
原野商法をめぐっては、土地が処分できないという高齢の被害者につけ込んだ同様の2次被害が増えており、東京都は18年8月、同社が2次被害の調査を拒否したとして、都消費生活条例に基づき社名を公表していた。
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