「これは日本のO・J・シンプソン事件か?」。三浦和義元社長の逮捕でロサンゼルスに駆けつけた大勢の日本メディアの取材ぶりを地元記者らは、同じロスで起き、前妻らの殺人罪に問われながら無罪となった米プロフットボールの元スーパースターの事件になぞらえる。地元記者の多くは「ロス疑惑」そのものを知らず、日米取材陣の温度差が目立っている。
25日にあったロサンゼルス市警の会見には、地元テレビ局の記者なども取材に訪れた
ロス市警が逮捕後初めて開いた25日の記者会見場に用意されたいすは、20脚ばかり。瞬く間にいすは埋まり、大挙した記者らは壁沿いに並んで立った。市警のリー・サンズ広報官は「こんなに来るとは想定外。めったにあることじゃない」と戸惑った様子。
「どんな事件かも知らなかった」というABCテレビ系列局のカルロス・グランダ記者は「一般市民も、知らないか忘れている事件。でも、今日の取材陣の数はO・J・シンプソン事件並みだ」と目を丸くした。
事件当時のことを知るFOXテレビ系列のベテラン記者、ピート・ノイスさん(77)は、「日本人の観光客がかかわる殺人は珍しく、当時はずいぶん騒がれたもんだ」と振り返った。 アサヒ・コムトップへ
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