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2008年02月27日(水) 16時43分

三浦元社長の移送請求 サイパン検察、米加州へ中国新聞

 【サイパン(米自治領)27日共同=小宮伸太郎】米ロサンゼルスで一九八一年に起きた銃撃事件で、米自治領サイパン島の検察当局は二十七日、裁判所の審理で、殺人容疑などで逮捕された元会社社長、三浦和義容疑者(60)をカリフォルニア州へ移送するよう求める書面を提出した。

 裁判所は身柄移送など今後の全体の手続きについて三月三日に審理を開き元社長に説明することを決定。五日には予備審理も行う予定。

 検察官は閉廷後、身柄移送の時期について「次回の審理まではない」などと説明した。

 また、裁判所は元社長の資産状況などを検討した結果、元社長が求めていた公選弁護人の選任は認められないと判断。「今回は共謀犯の引き渡しという特殊なケース」として次回までに弁護士を選任するよう求めた。

 元社長は保釈の可否をめぐる二十五日の審理で、収入がないことを理由に公選弁護人を強く希望していたが、ワイズマン裁判官は「公選弁護人の制度は、貧しくて私選弁護人を絶対に雇えない人の制度」と説明した。

 三浦元社長は二十七日の審理で「米国で逮捕状が出ているのは、逮捕されるまで知らなかった」と述べ、逃亡していたわけではないと主張した。

 三浦元社長と妻は二十五日、裁判所内の保護観察官事務所で、妻の年収や生活状況などについて聴取を受け、同事務所は裁判所に「公選弁護人は適当でない」と報告していた。

 関係者によると、サイパン島では一般に公選弁護人を付けられるのは月収千ドル(約十一万円)以下の人々で、三浦元社長は妻の年収を三万ドルと説明していた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200802270219.html