2008年02月25日(月) 21時45分
「ロス疑惑」三浦容疑者の不可解 「真犯人特定」のため年末ロス市警に?(J-CASTニュース)
27年前の「ロス疑惑」で逮捕された三浦和義容疑者(60)は、一見矛盾するような不可解な行動をしている。米国ロサンゼルス市警に真相を説明するとして2か月前に渡米し、捜査の進展に気づいていた様子ながら、再び米自治領サイパン島に旅行して逮捕された。
■捜査察知しながらも渡米?
「何がなんだか分からない。今後どうなるんでしょうかね」。ロサンゼルス市警は2008年2月23日、同市内で1981年11月に妻の一美さん(当時28歳)を殺害した疑いで、三浦和義容疑者が電撃的に逮捕されたことを発表した。その後、三浦容疑者は、事件当時弁護人を務めた弘中惇一郎弁護士に電話でこう語った。東京地裁で08年2月25日に会見した弘中弁護士によると、サイパンで拘留中の三浦容疑者は、比較的元気というが、弱気な面も見せているらしい。
新聞各紙や弘中弁護士によると、三浦容疑者は07年12月、事件の舞台となったロスに出かけていた。「事件の真犯人を特定したので、ロス市警に伝えに行く」と、三浦容疑者の告白本を出した出版社社長に語っていたという。「ロス疑惑」では、2003年3月、最高裁で三浦容疑者の無罪が確定している。しかし、米国では、日本のような殺人事件の時効がなく、事件が起きた米国にも裁判権がある。事情ははっきりしないが、三浦容疑者は、「捜査は近い」と出版社社長に話しており、何らかの市警の動きを察知して渡米した可能性がある。
こうした市警の動きは、弘中弁護士も警戒していたようだ。会見で、「アメリカには行かない方がいいと申し上げたのですが、無視されてしまいました」と残念そうに語った。
三浦容疑者は、一美さんの殴打事件(1981年8月)で懲役6年の実刑判決を受け、01年1月に出所。その後は、人権分野などで講演、執筆などのタレント活動をし、現在の妻の良枝さん(49)が神奈川県内で輸入雑貨店を経営する手伝いをしていた。サイパンには、4、5回、雑貨の仕入れやバカンスに出かけていたという。三浦容疑者は、「プリウス和」のペンネームでミクシィに登録していたようで、2月17日付日記には、翌日から1週間サイパンに行くと告げられていた。そして、滞在後の22日、現地の空港から日本に帰国しようとした直前に現地警察に逮捕された。