【ロサンゼルス23日共同】米ロサンゼルス市警は23日、1981年11月ロサンゼルスで起きた銃撃事件で妻を殺害したとして、殺人と共謀の容疑で三浦和義容疑者(60)が米国自治領のサイパン島の空港で22日午後、事件から約27年ぶりに逮捕されたと発表した。米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)は23日、ロサンゼルスで裁判を受ける可能性があると伝えた。日本の政府関係者と捜査当局も逮捕を確認した。
米国の法律では殺人罪に時効はない。ロサンゼルス市警によると、長期未解決事件の捜査班は、同容疑者がサイパン島を訪れるとみてサイパンの当局と捜査協力していた。
市警などはサイパン当局に同容疑者の身柄引き渡しを求めているが、発表によると、移送手続きは未定。
外務省のサイパン出張駐在当局者によると、同容疑者は成田行きの便に乗る前に空港で拘束されたとみられる。外務省によると、出張駐在官事務所の職員が週明けに面会し、支援が必要か聞くという。
三浦容疑者をめぐる一連の事件では、81年8月、ロサンゼルス市を旅行中の同容疑者の妻だった一美さん=当時(28)=がホテルの部屋で殴られ頭にけが。同年11月、同市で一美さんが頭に銃撃を受け約1年後に死亡、一緒にいた同容疑者も重傷を負った。