2008年02月24日(日) 22時56分
抵抗せず無言のまま連行 ロス市警、三浦容疑者の油断突き逮捕(産経新聞)
約10人の地元警察官に取り囲まれ、無言のまま連行される三浦和義容疑者(60)。日本人に人気のリゾート地の空港で、かつて「疑惑の銃弾」と呼ばれた殺人事件の逮捕劇が繰り広げられた。「サイパンなら大丈夫」。日本で無罪が確定して3年。こわばった表情の“元被告”に、20年前に発付された逮捕状が示された。米ロサンゼルス市警の粘り強い捜査が実った瞬間だった。
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【関連フォト】三浦和義容疑者と一美さん
米自治領サイパン島の空の玄関、サイパン国際空港。三浦容疑者は22日午後5時ごろ(日本時間午後4時ごろ)、妻と連れだって空港に姿を現した。妻の会社の社員旅行に同行、およそ3日間のバカンスを楽しみ、帰国する直前だった。
これに先立ち、ロス市警は三浦容疑者がサイパン方面に渡航するとの情報を入手。すでにサイパン警察に捜査協力を依頼していた。
観光客でにぎわう同空港の出国審査で、パスポートを提示した三浦容疑者に係官が気づき、警察へ通報。サイパンの警察官が、現場へ急行した。
約10人の警察官に囲まれた三浦容疑者。抵抗することなく空港内を移動し、1階の交番付近まで連行された。身柄確保に立ち会った警察官は「淡々とした様子で、逮捕には協力的だった」と、その“瞬間”を語った。
執行された逮捕状には、元妻、一美さん銃撃事件の殺人容疑についての「氏名不詳者との共謀」と書かれていた。逮捕されたとき、三浦容疑者は、ほとんど何も話さなかったという。
三浦容疑者がサイパンを訪れるのは、今回が初めてではなく、「サイパンなら逮捕されない」という気持ちが強かったとみられる。
弁護人の弘中惇一郎弁護士は逮捕後、「刑事手続きが終わったかはっきりしないから、(米国に)行かない方がいいと伝えていたのだが…」と唇をかんだ。
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