2008年02月23日(土) 01時34分
<防衛汚職>元課長補佐が贈賄容疑の社長から300万円借金(毎日新聞)
防衛施設工事の入札を巡る贈収賄事件で、元帯広防衛施設支局課長補佐で防衛技官の曽我部真容疑者(55)が06年に網走管内美幌町の山中建設社長、山中保男容疑者(43)から現金約300万円を借り、いまだ返済していないことが分かった。道警捜査2課は300万円についても、わいろ性があったか、曽我部、山中の両容疑者を追及する。
調べでは、曽我部容疑者は06年3月に行われた陸上自衛隊遠軽駐屯地内の機材保管庫新設工事の指名競争入札で、入札予定価格を山中容疑者に教えた見返りとして、200万円を受け取ったとされる。曽我部容疑者は別の工事で便宜を図った見返りとして、さらに数百万円を受け取った疑いが持たれている。
また曽我部容疑者は06年ごろ、山中容疑者に「金を貸してくれ」と頼み、300万円を融通してもらったという。同7月末に防衛省沖縄防衛局へと異動したが、現在まで返済はされていない。借金したのは200万円を授受した時期と近接しているとみられ、300万円は借金でなく、わいろとして受け取っていた可能性もある。
曽我部容疑者は高級クラブを遊び歩くなど派手な生活ぶりだったという。こうした生活で借金を重ね、沖縄異動前には消費者金融などからの1000万円を超える借金に首が回らなくなっていた。
一方、同課などは22日、防衛省帯広防衛支局(旧帯広防衛施設支局)のほか、曽我部容疑者の現勤務地の沖縄防衛局、札幌市と沖縄県浦添市の自宅など計7カ所に家宅捜索に入り、関係書類などを押収。資料を分析し、汚職の実態解明を進める。【水戸健一】
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