イタリア半島の小国サンマリノの駐日大使館が、雑誌「週刊新潮」の記事で違法カジノの経営に関与しているように報じられて名誉を傷つけられたとして、同国が5000万円の損害賠償などを求めた裁判で、東京地裁(片田信宏裁判長)は22日、発行元の新潮社(東京都新宿区)に300万円の支払いを命じる判決を言い渡した。外国が原告となって名誉棄損訴訟を起こすのは極めて異例。マンリオ・カデロ大使は「日本で裁判を起こしたのは初めてで、悲しいことだが、判決には国として満足している」と話した。
問題となったのは07年1月25日号の「『治外法権』が売り物の『危ないカジノ』サンマリノ文化交流会館」とする見出しの記事。新潮側は「記事は暴力団関係者が経営している違法カジノに注意を促すものだ」と主張したが、判決は「大使館がカジノに関与しているかのような印象を与え、大使館の社会的評価を低下させている」などと判断。記事が原因で多数の苦情を受け、日本との友好記念金貨の発行事業が遅れたことなど、サンマリノ側の損害を認めた。
週刊新潮編集部の話 記事には一点の誤りもないのに、判決は名誉棄損と決めつけている。信じがたい内容なので即刻控訴する。 アサヒ・コムトップへ
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