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2008年02月22日(金) 23時33分

米兵不祥事で再発防止策、政府と沖縄に温度差読売新聞

 政府は22日、沖縄県での米海兵隊員による女子中学生暴行事件などを受け、米兵による不祥事の再発防止策を正式発表した。

 米軍関係者の居住や移動の制限にも踏み込む姿勢を示したが、全体的に今後の検討対象のリストを示したのみともいえる。また、地元沖縄の要望ともなお隔たりがある。政府は今後、日米合同委員会などで引き続き具体的な再発防止策を検討する方針だ。

 福田首相は22日、「地元の協力をもらわないと(不祥事を)未然に防ぐのは難しい。(日米両政府と沖縄が)3者一体で再発しないように努力しないといけない」と記者団に述べ、今後、沖縄側の理解を得るよう努める考えを示した。

 政府の防止策では、「米側は、様々な犯罪防止策を再検討する」とし、外出制限を強化する方針を示した。また、米軍人・軍属とその家族が基地の外に住むことについても、日米両政府が許可基準見直しなどを検討する考えを打ち出した。

 しかし、沖縄県が同日、独自にまとめた再発防止策では「外出制限の時間・対象者拡大」「基地外居住の基準の明確化・公表」などを具体的に求めている。

 さらに、基地外の居住者については、人数ではなく具体的な氏名を求める声がある。また、政府が防止策として言及した「防犯カメラの設置」には、プライバシー保護の観点から異論が出ている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080222-OYT1T00578.htm