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2008年02月20日(水) 09時03分

モバイルフィルタリングjapan.internet.com

最近は何処に行っても必ずと言っていいほど各キャリアのフィルタリングについて聞かれる。

公式サイトを含めモバイルサイトの運営を行っていたり、何らかの形でモバイルサービスを提供している者にとっては、多かれ少なかれ影響が生じてしまうからであろう。

このフィルタリングに関して簡単におさらいをすると、総務省が「青少年を有害情報から守る」ことを目的として、有害情報へアクセス出来ないようにフィルタリングを行うようにと各キャリアに対して要請を行った。

その要請を受け各携帯電話キャリアは、フィルタリングサービスを行っている事業者から URL 等の情報提供を受け、20歳未満の契約者に対しては原則としてフィルタリングを行い、一部サイトへ接続が制限されるのである。

これによって未成年のユーザーは今まで閲覧を出来ていたサイトであっても接続が出来なくなり、ケータイ小説など若者が発信源の文化発展に対して影響が出てくるだろう。

サイト側にとってはこの様なユーザーが離れることは非常に頭が痛い問題である。サイトへのユーザー流入が減ればそれに伴ってサイトの広告価値が低下してしまうからだ。

しかし、今回のフィルタリングの対象になる20歳未満の未成年者は「ユーザーの数」としては多いことに間違いないのだが、「ユーザーの質」としてはどうだろうか。ここでの質は「購買力」であるが、これはあまり高く無いと考えるのが自然であろう。

つまりユーザー数が減ってしまったとしても、それは購買力の高く無いユーザーであり、本来購買力のあるユーザーにはキチンと広告を届けられていることには何ら変わりは無く、ユーザー数の減少と比較するならば、そこまではサイトの広告価値が下がると言うことは無いのではなかろうか。

広告というのは、結果として何らかの形でお金を回収する必要がある。単純にサイトはユーザー数を求めていても、出稿する広告主の立場としては、そのサイトの広告効果が低いようなら広告は出稿を止めてしまうだろう(もちろん一部の例外はあるが)。

また、フィルタリングを行うこと自体が悪いと言うわけではないと私は考えている。

昨今の報道では、有害な携帯サイトから犯罪に巻き込まれた、といったことが何度も報道されている。

子を守る親の立場からすればこのフィルタリングによってこの様なリスクが減るのは歓迎である。

それよりも大事なことはフィルタリングをするという対策のみならず、小さい頃から携帯電話やインターネット利用に対するリテラシー力を身に着けさせることだ。

ネット上で利便性とその中に潜むリスクをキチンと見極める力を身につけさせる。今後はこの様な動きの方が重要なのではなかろうか。

もちろんこのような教育を行うためには学校や家庭のみならず、サービスを提供している携帯キャリア、ISP、所管官庁の総務省、教育を所管する文部科学省など縦断的にプロジェクトなどを作り検討をすべきであろう。



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