沖縄県豊見城市で1月、くちばしに釣り糸が絡まり、衰弱しているところを保護された渡り鳥クロツラヘラサギが20日、同市の豊崎干潟で空に放たれた。元気に羽ばたく姿に、関係者から拍手と歓声が上がった。
体調が回復し、元気に羽ばたいて人の手を離れるクロツラヘラサギ=20日午前11時すぎ、沖縄県豊見城市の豊崎干潟で
捕獲時に成鳥の半分以下の800グラムだった体重は、1カ月余のリハビリで約1.4キロに回復。例年3月中旬ごろに始まる沖縄本島から朝鮮半島への渡りの季節を前に、自然界に戻すことにしたという。
クロツラヘラサギは世界に約1600羽しか生息していない。レッドリストで絶滅危惧(きぐ)1A類に指定する環境省は、個体識別のための足輪をつけ、移動の様子を把握するという。県の担当者は「また元気に沖縄に戻ってきてもらえれば」。 アサヒ・コムトップへ