東京都は19日、結婚紹介会社「デスティナ・ジャパン」(東京都港区)が、紹介できる欧米人男性などを実際の登録者より多く偽って勧誘したとして、特定商取引法に基づき、新規契約や勧誘などの業務を6か月停止するよう命じた。
結婚紹介会社が業務停止命令を受けたのは全国で初めて。
都によると、同社は2006〜07年にかけ、年収600万円以上の欧米人の男性を紹介するなどとして、入会金60万〜140万円で日本人の女性会員を募集。この際、同社は、1000人の男性会員がいるので、女性1人あたり、年間6〜12人を紹介できると説明していた。しかし、実際に紹介できる男性会員は極めて少なく、1人も紹介しなかったケースも多かったという。さらに、1人も紹介されなかった女性会員が解約を申し込んでも、ほとんど返金されない仕組みになっているとしている。
同社は04年ごろから、未婚女性をテーマにしたテレビ番組や雑誌などで繰り返し取り上げられるようになり、現在は約1500人の女性会員がいるという。
都内の消費生活センターには、「男性が紹介されない」などという苦情が今年度までの2年間で60件以上寄せられていた。
読売新聞の取材に対し、同社の成瀬直邦社長は「処分があったかどうかはノーコメント。男性会員だけでも数百人おり、きちんと相手を紹介している」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080219-OYT1T00351.htm?from=main3