2008年02月18日(月) 15時04分
<守屋前次官>伊藤忠子会社もゴルフ接待 判明は3社目(毎日新聞)
伊藤忠商事の子会社「ユーロヘリ」(東京都港区)が、前防衛事務次官、守屋武昌被告(63)=収賄罪などで起訴=をゴルフ接待していたことが分かった。守屋被告が防衛局長だった02年に始まり、次官就任翌年の04年まで約10回に及んでいた。利害関係者とのゴルフを禁じた自衛隊員倫理規程(00年4月施行)に反するゴルフ接待が判明したのは3社目で、官業癒着の慣行が防衛業界にまん延していた疑いが浮上した。
関係者によると、接待していたのはユーロヘリ幹部(当時、現在は退職)。幹部は02〜04年、東京近郊のゴルフ場などで守屋被告とゴルフを繰り返した。ユーロヘリは守屋被告の汚職事件を機に行われている防衛省の調査にこうした事実関係を認めており、同省はユーロヘリ側が1回数万円のプレー代を負担していたとみて調査を進めている。
毎日新聞は防衛専門商社「山田洋行」元専務、宮崎元伸被告(69)=贈賄罪などで起訴=によるゴルフ接待が表面化した直後の昨年11月、防衛関連企業各社に守屋被告への接待状況を尋ねた。ユーロヘリの親会社である伊藤忠は「(グループ会社を含め)接待はない」と事実と異なる回答をしていた。
ユーロヘリは世界屈指の大手ヘリメーカー・ユーロコプター社(仏)の代理店。04〜07年度、防衛省(防衛庁時代も含む)から要人輸送用双発ヘリ「EC−225LP」(22人乗り、最高時速320キロ)3機のほか、整備用部品、工具など計7件総額約100億円(地方発注分を除く)を受注した。
民間の信用調査会社や法人登記簿によると、ユーロヘリは01年4月設立。05年3月期以降、毎年売上高を伸ばし、07年同期は149億8900万円。
守屋被告に対しては、宮崎元専務が立件分だけで、日帰り108回(約497万円)、宿泊付き12回(約389万円)のゴルフ接待をした。富士通の子会社「富士通特機システム」前社長も二十数回ゴルフ接待した事実が判明している。【小林直、三木陽介】
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