2008年02月17日(日) 20時27分
<国会>「道路」論戦が拡大 関連2法案審議入りへ(毎日新聞)
「道路」をめぐる衆議院での与野党攻防は、今週から予算委員会以外にも論戦の舞台が広がる。19日に租税特別措置法改正案(財務金融委員会)、21日には道路整備財源特例法改正案(国土交通委員会)という道路関連の二つの重要法案が相次いで審議入りし、法案に即した形で、より突っ込んだ論戦が予想されるからだ。予算委も道路特定財源問題で集中審議を行い、地方公聴会なども予定している。
租特法改正案は、揮発油(ガソリン)税などの暫定税率の10年延長をはじめ、証券優遇税制の縮小など約40件の税率上乗せ措置や免税措置が盛り込まれた法案。年度内に成立しなければ、ガソリン代の値下げだけでなく、国民生活のさまざまな分野に影響が及ぶ。
揮発油税の暫定税率について、政府・与党は期限切れに伴う道路整備や地方財政への影響を訴え、年度内成立を強く要求。民主党は、暫定税率は廃止すべきだとの立場だ。租特法改正案の委員会審議は、従来2〜3回で終わっていたが、今年は民主党が徹底審議を求め、予算委並みの「主戦場」となりそうだ。
道路整備財源特例法改正案は、揮発油税など道路特定財源の税収が道路歳出を上回った場合、余剰分を一般財源化する内容。安倍政権時代の06年末にまとめた政府・与党合意に基づき策定された。
ただ法案には、各年度の一般財源化分の相当額を翌年度以降の道路財源に次々とあてるよう義務づける規定があり、野党側は「一般財源化の骨抜き」と批判を強めている。民主党は道路問題の争点について「暫定税率廃止」から「道路特定財源の一般財源化」に比重を移しており、激しい論戦が予想される。
与党は予算案や一連の法案について、年度内成立へ月内の衆院通過を目指す。月末に掛け「道路国会」は佳境を迎える。【尾中香尚里、田中成之】
◆道路特定財源を巡る今週の主な動き◆
日程 会議名 内容
18日 予算委 08年度予算案に関する質疑
19日 予算委 〃
本会議 揮発油税などの暫定税率を含む租税特別措置法改正案など、予算関連法案の審議入り
財務金融委 租特法改正案の趣旨説明
(公開討論会) 民主党の菅直人代表代行が全国知事会と暫定税率を巡って討論(都内のホテル)
20日 予算委 予算案の地方公聴会(宮崎、茨城)
財務金融委? 租特法改正案の実質審議入り?
21日 予算委 道路特定財源に関する集中審議
本会議 揮発油税などの余剰分の「一般財源化」を決める道路整備財源特例法改正案の審議入り
22日 予算委 予算案の中央公聴会
財務金融委? 租特法改正案の審議?
国土交通委? 道路整備財源特例法改正案の実質審議入り?
※公開討論会以外はいずれも衆院での動き
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080217-00000044-mai-pol