グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)が日教組による教育研究全国集会の会場使用を拒否した問題で、集会参加者の宿泊用に予約していた約百九十室についてもホテル側が使用を拒否していたことが十六日、分かった。
日教組によると、教研集会参加予定の教員らの宿泊用に、二月一日から三日までの三泊分、約百九十室をグランドプリンスホテル新高輪に予約。しかし、ホテル側は全体集会の使用を拒否するとともに、宿泊も認めないと通告した。日教組側は急きょほかのホテルに部屋を確保した。
日教組は昨年五月、ホテルと会場の使用契約を交わしたが、十一月になり、ホテルが右翼団体による妨害行為などを理由に契約を破棄。東京地裁と東京高裁がいずれも会場使用を認める仮処分を決定したが、ホテルが使用を拒み全体集会が初めて中止となった。
使用拒否問題で日教組は、ホテル側に対し損害賠償請求訴訟の提起も検討。ホテル側は「右翼団体からの圧力は一切なく、右翼団体を恐れて解約したのでもない」との声明を出していた。