高画質な映像を記録できる次世代DVD規格で「HD DVD」方式を主導してきた東芝が、同方式からの全面撤退を含めた事業見直しの検討に入ったことが16日、分かった。米国での販売状況などを見極めた上で最終的に判断する。全面撤退する場合でもアフターサービスなどは継続する。
次世代DVDは、「HD DVD」とソニーや松下電器産業などが推進する「ブルーレイディスク」の互換性のない2方式が対立し、規格競争を繰り広げてきた。今回、ブルーレイ方式に規格が事実上一本化されることになり、次世代DVDの普及がようやく本格化しそうだ。
次世代DVDの規格競争では、米ハリウッドの映画会社を巻き込んだ競争が続いていたが、今年一月に米映画大手のワーナー・ブラザースが販売する映画ソフトをブルーレイ方式に一本化する方針を表明。
15日には米小売り最大手のウォルマート・ストアーズがプレーヤーやソフトの販売をブルーレイ方式に限定する方針を決めたことから、「HD DVD」事業は継続が難しい状況に追い込まれた。
レコーダーが主流の日本でも、この年末商戦で、ブルーレイ方式のレコーダーの販売台数が約95%となるなど、「HD DVD」は完敗だった。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080216-OHT1T00299.htm