【ソウル=平野真一】ソウル市中心部の観光名所、崇礼門(通称「南大門」)で10日夜、楼閣2階部分から出火した。
消火活動が続けられたが、火の勢いが強く、11日未明には瓦屋根の一部が崩壊。木造の楼閣部分が全焼する恐れも出ている。聯合ニュースによると、出火前に買い物袋を下げた50歳代ぐらいの不審な男が楼閣に登り、出火直後に立ち去るのが目撃されており、放火の可能性が強まっている。
朝鮮王朝時代の1398年に完成した南大門は、ソウルに現存する最古の木造建造物。国宝第1号に指定されており、日本人観光客も多く訪れる。2006年春から門の下の通路が一般市民に開放されたが、楼閣部分への立ち入りは禁止されている。