9日午前7時半ごろ、ロシア空軍の爆撃機1機が、東京・伊豆諸島の南部を領空侵犯した。防衛、外務両省によると、領空侵犯はロシアの輸送機が2006年1月、北海道・礼文島の日本領空に侵入して以来。外務省は在日ロシア大使館のコスチン参事官に厳重抗議し再発防止を申し入れた。
航空自衛隊は百里基地(茨城県)や浜松基地(静岡県)などからF15戦闘機や空中警戒管制機(AWACS)など計24機を緊急発進(スクランブル)させた。爆撃機に警告したが応答はなかったという。
防衛省によると、爆撃機はオホーツク海上空から太平洋上を南下。小笠原諸島付近で北に針路を変え、伊豆諸島南部の孀婦岩付近の上空を約3分間にわたって侵犯した。その後、太平洋上空を北上し、オホーツク海を経てロシアに戻ったとみられる。