医師免許がないまま、顔のしわを取る薬を女性に注射していたとして、警視庁が、韓国人のエステティシャン崔福礼容疑者(53)を医師法違反(無資格医業)の疑いで逮捕していたことがわかった。
しわ取り用の薬には、海外で副作用による死者が出ているボツリヌス菌毒素が使われていた。国内では美容整形での承認を受けていないため、医師以外の入手は難しく、組織犯罪対策1課は薬の入手ルートを調べている。
調べによると、崔容疑者は昨年3月〜10月、千葉市中央区の自宅などで、韓国人女性ら客5人の顔のしわを取るため、神経を一時的にまひさせて筋肉を弛緩(しかん)させる効果があるボツリヌス菌毒素が入った薬を注射するなど、無免許で医療行為をした疑い。
崔容疑者は1998年に来日、2000年ごろから、韓国人を相手に自宅などで美容整形を行っていたといい、「プチ整形が流行していた韓国で注射方法などを教わった」などと供述している。昨年11月には、同市内でエステサロンを開業したが、客が集まらずに約1か月で閉店した。
崔容疑者は先月15日、ごみ捨て場に注射薬の空き瓶などを捨てたとして、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕されたが、ごみから使用済みの注射針約300本が発見されており、同課は、無資格で医療行為をした女性は数百人に上るとみて、調べている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080207-OYT1T00369.htm