「懸賞金が当たった」という内容のメールが携帯電話に届き、受け取るための手続きを進めるうちに逆に金をだまし取られる被害が急増していることが6日、国民生活センターの発表でわかった。
300万円近く取られたケースもあり、同センターは「懸賞金をもらいたいという消費者心理につけ込んだ巧妙な手口。メールが来ても絶対にお金は払わないで」と呼び掛けている。
同センターによると、こうした被害が目立ち始めたのは2006年。今年度は少なくとも300件の被害が全国の消費生活センターに寄せられている。被害額の多くは数万円単位だが、高額な事例も少なくない。
愛媛県の20歳代女性の場合、「1000万円の懸賞金が当たった。受け取りますか」とのメールが届いた。身に覚えはなかったが「受け取る」と返信したところ、メールを送ってきた業者から手続きには電子マネーが必要といわれ、指示されるまま数回に分けて計約300万円を支払った。しかし、懸賞金はもらえなかった。
クレジットカードや銀行振り込みを使う手口もある。消費者が不審に思い、途中で手続きをやめようとしても「もったいない」「支払った金は負担する」などとそそのかされ、被害額が増える例も多いという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080206-OYT1T00544.htm