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2008年02月02日(土) 00時00分

1社150億円の補助撤廃へ 橋下新知事、条例を見直し朝日新聞

 次期大阪府知事の橋下徹氏は、先端産業の進出企業に1社あたり最高150億円を補助するとした現行制度を見直す方針を固めた。太田房江知事は今年度から上限額を引き上げ、シャープの工場群誘致に結びついたが、財政再建を優先させる橋下氏は「関連企業にまで補助するのは失態」と批判、府も条例の要綱改正に向けた検討に入った。

 府の先端産業補助金は府内7カ所の産業拠点や誘致対象地区に進出するバイオやロボット、情報家電などの企業に対し、投資額の一部を補助する制度。従来最高5年間で1社30億円だった上限を、昨年4月から1社につき10年間で150億円まで引き上げた。

 これまでに堺市に進出するシャープの液晶パネル工場に136億円、関連して進出する企業2社に72億円、合計208億円の補助金交付を決めている。シャープ関連では総額330億円の補助金枠を設けている。

 だが、橋下氏は府知事選の前の記者会見で「シャープに出しても、他には補助金を出さなくてもよかったはず。府の失態。条例は見直すべきだ」と述べていた。

 具体的には条例の要綱を改正し、1社あたり150億円だった上限を、1地域あたり150億円とする案が出ている。既に交付決定したシャープ関連企業は補助を受けられるが、今後の進出企業は影響を受けることになりそうだ。

 こうした見直しについて財界幹部は、「(補助金の)上限が上がったことで、誘致先に関西を売り込みやすい環境になっていた。情報家電産業の一大集積地になりつつあるのに、水を差さなければいいが」と懸念する。別の財界幹部は「補助金は金の卵。財政再建には、企業を呼び込んで税収を増やした方が長期的には効果があるのに」と話している。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200802010116.html