暴力団が大阪市港区の市有地を20年以上にわたり占有しているとして、市が暴力団側に土地・建物の明け渡しを求めた訴訟の判決が1日、大阪地裁であり、瀧華聡之裁判長は「法的権利はない」と明け渡しを命じた。市が暴力団の不法占拠を長年放置していたことが問題になり、ようやく06年1月に提訴していた。
判決によると、指定暴力団山口組系4次団体の関係者が84年、港区港晴3丁目の土地235平方メートルを占有し、その後、鉄骨2階建ての建物が建ち組事務所が入った。暴力団側は93年ごろまで数回にわたり、市に土地の払い下げを求めていた。