イトーヨーカ堂、西友など大手スーパーの間で、日本たばこ産業(JT)の子会社、ジェイティフーズの冷凍食品すべてを店舗から撤去する動きが広がっていることが1日、分かった。
消費者の不安感を抑え、買い物時の手間を省くには、撤去する商品が中国製ギョーザによる中毒で回収対象となった商品だけでは不十分と判断したためだ。
両社は「安全性の観点から念のため」(イトーヨーカ堂)、「どの商品が回収対象なのか、お客さまに分かりにくい」(西友)ことを理由に挙げている。このほか、関東地方で店舗を展開するサミットも同様の措置を取った。
ジェイティフーズが取り扱う市販用の冷凍食品は生協向けを除き現在約50品目。このうち、回収対象としているのは、5品目。3社の決定について、JT広報部は「売上高への影響は現段階で全く分からない」としている。しかし、こうした動きが続けば、JTの冷凍食品事業の中核子会社は業績に大きなダメージを受けそうだ。