【北京=平岩勇司】輸出食品を管轄する中国国家品質監督検査検疫総局は31日、製造元の河北省石家荘の「河北省食品輸出入集団天洋食品」に対し、冷凍ギョーザをはじめ全食品の製造・輸出停止と販売した全食品の回収を命じるとともに、河北省の警察当局が捜査に乗り出したことを明らかにした。
同総局はまた、近日中に検疫部門の専門家4人を日本へ派遣し、原因究明のため合同調査を実施する。国内外の不安解消のため迅速な対応を示すのが狙い。
王大寧・同総局輸出入食品安全局長が31日発表した調査結果によると、中毒を起こした製品と同じ日付にあたる昨年10月1日と同20日に製造された冷凍ギョーザのサンプル13グラムと14グラムからは有機リン系農薬「メタミドホス」は検出されなかった。
同工場で現在使用している原料についても31日早朝に緊急検査を実施したが農薬は検出されなかった。
日本に輸出する前の白菜やショウガなどの原料に対する残留農薬検査は、いずれも合格していたという。
王局長は「現時点で原因は特定できない」としながら、「消費者の不安を解消するため、日本側と協力しながら一刻も早く解決したい」と強調した。
(中日新聞)