千葉県や兵庫県の男女が、「ジェイティフーズ」(東京都品川区)が輸入した中国製冷凍ギョーザを食べて中毒症状を起こした問題で、同じ商品を扱う県内のスーパーなども30日、撤去作業や消費者への対応に追われた。県などによると、県内では、いばらきコープ生活協同組合(小美玉市)やイトーヨーカドーの各店舗などで販売されていたことが分かっている。該当商品を食べて下痢を起こしたという報告も寄せられており、各店は回収作業に当たるとともに、「絶対に食べないように」と呼び掛けている。
コープは28日から30日の3日間で、同種の冷凍ギョーザ720袋を県内全域の家庭に配達したという。食中毒被害を把握した後は、配達先に電話連絡するなどし、返品に応じることなども伝えた。また、コープが運営する県内4店舗(水戸店、つちうら店、ひたちなか店、うしく店)は29日夜に運営本部であるコープネット事業連合(さいたま市)から撤去の指示を受け、販売をやめた。輸入元が同じ商品の販売も控えている。
イトーヨーカドーの県内4店舗もこれまで同商品を扱っており、日立、古河、竜ヶ崎の3店は本社からの連絡を受け、30日夕までに商品を店頭から撤去した。残る土浦店は昨年11月5日以降、同商品の販売を行っていなかったが、「冷凍食品でまだ食べていないお客がいる可能性もある」との理由から、ほかの店舗同様、売り場に注意を呼び掛ける張り紙を出した。
各スーパーの冷凍食品売り場では、同商品が並べられていた1か所だけ穴が開いたように空になり、返品に訪れたり、張り紙を注意深く読んだりする客の姿が見られた。
土浦市のコープつちうら店で買い物をしていた主婦(42)は「先週買った餃子を食べていたら、ちょうどニュースが流れ、慌てて食べるのをやめた。店には返金してもらった。そういうものを食べてしまったと知り、何となく気分が悪くなった」と不安そうな表情を浮かべた。コープ水戸店に来ていた会社員女性(39)も「時々、冷凍食品を買っているので、自分が買った商品に農薬が入っていたかもしれないと思うと、ゾッとする。もう何を食べれば安全なのか分からない」と驚いた様子で話した。
県によると、県内で、同種のギョーザを食べて下痢をしたと訴える男女5人が確認されている。いずれも軽症とみられ、保健所で因果関係も含め、調査している。5人中3人は28日に食べて、症状が出て、購入先に申し出たという。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20080130-OYT8T00867.htm