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2008年01月31日(木) 00時00分

中国製ギョーザ 県内でも撤去作業読売新聞

県、緊急会見で注意呼びかけ
中国製冷凍ギョーザなどの県内での流通状況を説明し、消費者に注意を呼びかける県食品衛生室の職員ら(県庁で)

 中国から輸入された冷凍ギョーザを食べた千葉県や兵庫県の家族らが食中毒の症状を起こしたことが明らかになった30日、県内のスーパーなどでは関連商品の撤去作業が行われ、買い物客からは「怖くて、食べられない」など不安の声が相次いだ。県も同日夜、緊急会見を開き、注意を呼びかけた。

 県内全域で共同購入を展開する「生活協同組合ひろしま」(生協ひろしま、廿日市市)によると、中毒症状が出たものと同じ「CO・OP手作り餃子40個560g」は、昨年4〜9月、計1万1660袋を販売していた。回収対象となった市販用の8品目のうち「CO・OP本場中国肉餃子30個540g」を昨年1〜7月に計9136個販売した。また、生協ひろしまは同日、回収対象で、昨年10月から今月29日まで670個を販売した「CO・OPとろ〜り煮込んだロールキャベツ2個×2袋入」を県内10店舗から一斉に撤去した。いずれの商品に関しても健康被害の報告はないという。

 広島市安芸区のスーパーでは、回収対象の商品を撤去。買い物をしていた同区船越、会社員谷口志紅さん(40)は「食べたことがあるのではと不安。子どもがいるので、安くておいしいものを食べさせたいと思っているが、中国産は心配」。同区中野東の後原たか子さん(66)は「ニュースで知った時は、また中国産かと思った。産地には気をつけている」と話していた。

自主回収の対象商品が撤去された棚(30日午後7時40分、広島市安芸区のスーパーで)

 広島市南区のスーパーでは、ジェイティフーズの回収対象外の商品も撤去。同店長(46)は「全部の商品が悪いわけではないが、消費者の立場からしたら不安になる。安全確認をしてから、店頭に並べるか検討する」と話した。

 一方、県は同日夜、記者会見し、生協ひろしまや、「日立造船因島生活協同組合」(尾道市)、「県学校生活協同組合」(広島市)、「県高等学校生活協同組合」(同)の4生協が販売した計1万2057袋について、健康被害は報告されていないと発表した。

 県食品衛生室は「回収対象の商品がほかのスーパーでも流通している可能性があるので注意してほしい」と呼びかけている。広島市、呉市でも健康被害などの情報は入っていない。

 生協ひろしまは同日、問題の冷凍ギョーザを食べずに返品するよう、注意を呼びかけるダイレクトメールを購入者に送ることを決めた。返品後、代金を返却する。問い合わせは、生協ひろしま組合員問い合わせセンター(0120・511・935)へ。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20080130-OYT8T00736.htm