中国製冷凍ギョーザによる中毒をきっかけに、中国製食品への不安が再燃している。「中国製の食材が含まれるかどうか知りたい」と思ったとき、見分ける手段はあるのだろうか。
消費者にとって、商品を選ぶ際、重要な基準になるのが食品表示だ。
農林水産省の「加工食品品質表示基準」によると、今回有機リン系の殺虫剤が検出されたジェイティフーズの「CO・OP手作り餃子」(40個入り)のように、外国製の加工食品を輸入した場合は「中国」など、製造国を表示することになっている。
判断に困るのは、今回販売元の味の素冷凍食品が自主回収対象とした「ピリ辛カルビ炒飯」(450グラム)のような場合だ。
「ピリ辛−」の原材料の一つである味つけの加熱牛肉は、殺虫剤が検出されたギョーザを製造した中国河北省の天洋食品が製造したもの。だが、最終加工は日本で行っており、複数の加工工程を経ているため原料原産地表示の義務はない。パッケージには、国内の生産工場名や販売元は表示されているが、牛肉の産地が中国であることは分からない。
味の素冷凍食品は「消費者への情報提供の一環」として、ホームページで牛肉の産地が中国であることを明記しているが、店頭では問い合わせをしない限り分からない。