2008年01月31日(木) 21時12分
<中国製ギョーザ>すかいらーくが中国製加工食材の使用中止(毎日新聞)
中国製冷凍ギョーザによる中毒事件を受け、ファミリーレストラン最大手のすかいらーくは31日、グループの4151店で中国製加工食品の一部を使用中止にすることを決めた。同社は問題になった中国の天洋食品との取引はなかったが「消費者は不安を強めており、自主的にやめることにした」(社長室)という。中小スーパーなどでも他の中国製冷凍食品を撤去する動きが出ており、影響は更に広がりつつある。
対象は「すかいらーく」「ガスト」「バーミヤン」「夢庵(ゆめあん)」「小僧寿し」などすべての店舗。中国で調理・加工された輸入食材約260品目のうち、加工の度合いが高い「春巻き」「ウナギ」など73品目の使用をやめる。店頭の張り紙などで告知する。
国産の食材などで代用するが、提供できないメニューも出てくる見通し。使用再開のめどは「まだ考えていない」(同)という。
◇「業務スーパー」も中国製食品を撤去
また、全国で479店舗の「業務スーパー」を展開する神戸物産(兵庫県)は、天洋食品以外の中国企業の工場や、中国内の自社工場で製造された食品21品目を店頭から撤去する。天洋食品製の9品目は既に自主回収を始めているが、他の中国製食品のうち、天洋と類似する商品を対象に撤去することにした。
一方、牛丼店「すき家」などを展開するゼンショーは中国食材の使用を続ける意向で「一くくりに中国産の問題ととらえるべきではない」と話す。外食や小売り各社にとって人件費が安く、日本と近い中国産製品は欠かせない商品。「安易に撤去したくない」(食品スーパー)という本音もあり、原因がはっきりするまで推移を見守る姿勢の企業も多い。
大手スーパーの中には、当局の調査を待たず自ら実態解明に乗り出すところも現れた。最大手のイオンは、冷凍野菜などの加工を委託している中国の工場を抜き打ち検査するほか、イトーヨーカ堂も現地に調査チームを派遣する意向を示している。【宮島寛】
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