海外から輸入される食品については、厚生労働省の各検疫所で、全体の1割程度を対象に、農薬や抗生物質など有害物質の混入がないかどうかをサンプル検査している。
しかし、今回の冷凍ギョーザのように多くの原材料を加工した冷凍食品の場合、通常は細菌数や添加物の検査はするものの、農薬の残留検査は原則として行われていない。
これは、基準を超える農薬が検出されたとしても、どの原材料が原因なのか特定できないためだ。
このため、今回の冷凍ギョーザが輸入段階で汚染されていたとしても検疫所で発見できる可能性はほとんどなかったことになる。これについて厚労省食品安全部では「検疫所による検査だけがすべてではない。製造段階での安全確認は、輸入業者の責務だ」としている。
メタミドホスの検出を受け、厚労省は30日、中国政府に事実関係を伝え、天洋食品の状況を調査するよう求めた。
また、検疫所では、同じ製品の輸入を自粛するよう指導を始めた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080130-OYT1T00607.htm