2008年01月27日(日) 10時00分
NHKインサイダー ズサン調査で“シロ宣言”のいかがわしさ(日刊ゲンダイ)
これで本当に報道機関と呼べるのか。NHK記者らによるインサイダー疑惑をめぐり、原田豊彦放送局長は23日、「慙愧(ざんき)に堪えない。視聴者におわびしたい」と改めて陳謝した。しかし、口先だけじゃないか。
というのも、NHKの調査は実にいい加減なのだ。NHKは現在、全職員1万1000人を対象に株取引の実態を調べている。橋本会長が辞意を表明し、放送局長が「慙愧」とまで口にしたからには、相当、厳しい調査が行われていると思ったら、とんでもなかった。
「担当部局長が部下をヒアリングしています。最終結果は25日に報告します。調査内容に職員のパソコンチェックは入っていません」(NHK広報室)
「はぁ〜!」ではないか。これでは単なるアリバイ作りだ。誰が上司のヒアリングに不正を告白するものか。しかも、調査項目はたったの5つ。
「株を持っているか?」「1年以内に売り買いしたか?」「勤務時間に取引したことがあるか?」「インサイダーをしたことがあるか?」「ゼンショー及びカッパ・クリエイト株を買ったことがあるか?」の5問なのだ。
案の定、すでに総務省に報告した5470人の調査結果のうち、勤務時間中に取引したと答えた職員は、わずか2人だった。NHK元職員でジャーナリストの立花孝志氏がこう言う。
「法律に抵触するインサイダー取引を『はい、やってます』と言うバカはいません。私が勤務していた頃も同僚で株や先物をやっていた人は多かったし、証券会社などからも頻繁に電話がかかっていた。今回発覚したインサイダー疑惑は、見るに見かねた職員の告発とみられています。NHKは本気でコンプライアンスを考えないと、また新たな密告が飛び出すでしょう」
NHKは危機管理が分かっちゃいない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080127-00000012-gen-ent