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2008年01月26日(土) 14時31分

<大阪府知事選>最後のお願い 各候補が街駆け回る毎日新聞

 大阪府知事選は26日、選挙期間最終日を迎え、候補者は朝早くから最後のお願いに街を駆け回った。弁護士、梅田章二氏(57)=共産推薦▽タレントで弁護士、橋下徹氏(38)=自民府連推薦、公明府本部支持▽元大阪大大学院教授、熊谷貞俊氏(63)=民主、社民、国民新党推薦の有力3氏は、告示日からの17日間をどう戦ったのか。33年ぶりに国政の与野党3極が対決する構図となった選挙戦を振り返った。【犬飼直幸、大場弘行、久木田照子】

■梅田氏

 前回に続き2回目の立候補。有権者約2万人のアンケート調査結果から、関心が高い府政の課題を分析し、具体的な数値目標や財源とともに公約に盛り込んだ。そのうえで、政策をアピールする「正攻法の選挙」を展開。府内全域を何度もまわり、大型事業や同和行政の見直しを訴えた。

 応援に入った共産の志位和夫委員長は「自民対民主といっても同質同類」として違いを強調。中盤以降は、約50人の弁護士仲間が連日、応援演説した。26日朝は大阪市東淀川区のスーパー前で「税金の無駄遣いをやめ、清潔な府政を作っていきたい」と訴えた。

■橋下氏

 10日の第一声で初めて街頭に立ち、生い立ちを交えて25分間、熱弁を振るった。以後、街頭ではほとんど政策を語らず、「一緒に歴史を変えよう」と繰り返し、無党派層にアピールした。自民、公明は政党色を薄めるため、議員に街頭演説をさせない方針を徹底し、電話作戦や演説会の動員などで下支えした。

 26日正午ごろには、応援に駆けつけた東国原英夫・宮崎県知事とJR大阪駅前で街頭演説。「僕の熱い思いを実現するために1票を託して下さい」と訴え、東国原知事も「大阪をPRできるのは橋下さんしかいない」と後押しした。

■熊谷氏

 1人当たり年間府民所得の平均50万円増などの公約を掲げ、「人気より本気」と政策と実直さをアピール。学者としての硬さは徐々に抜け、お辞儀も深くなり、終盤は絶叫調の演説も身に付けた。

 最大の課題は知名度不足。民主の小沢一郎代表ら幹部が次々と応援に入り、党が前面に出て選挙戦を支えた。後半には、橋下氏の過去の問題発言を載せたビラ約300万部を配布。26日は大阪市のJR桃谷駅前で、「知事になれば、府民の生活第一を心がけて頑張る」と訴え、応援の前原誠司副代表も「知名度より中身。人気より政策だ」と強調した。

【特集】 大阪府知事選

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000056-mai-pol