ロシアのシベリア東部で2005年以降、地中の温度が急上昇し永久凍土が急速に解けているとの調査結果を海洋研究開発機構の大畑哲夫プログラムディレクター(雪氷学)らのグループが18日、発表した。
地球温暖化による北極域の気温上昇で、降水や積雪量が増えたのが原因とみられ、大畑さんは「周辺では、凍土溶解によるとみられる森林の異常や、冬に河川の水が増える現象などが既に起きている。大気循環が変わって日本の異常気象につながる恐れもある」としている。
グループは、ロシア水文気象環境監視局によるシベリア東部3地点の観測値を解析。3地点の地下3・2メートルの年平均温度は、1970年の氷点下2・8度から2004年の同2・6度までは緩やかな上昇だったが、05年は同1・8度、06年は同1・5度と急上昇。