【モスクワ18日共同】ロシア宇宙庁傘下の国営企業「ラボチキン科学産業公団」のポリシュク総裁は18日までに、日本の宇宙航空研究開発機構が打ち上げ計画を断念した月探査機「ルナA」の観測機器「ペネトレーター」を、ロシアが2010年に打ち上げる予定の月探査船「ルナグロプ」に搭載する計画を日本と詰めていることを、共同通信への書面回答で明らかにした。
ポリシュク総裁によると、ロシア宇宙庁と宇宙機構は昨年、共同実験計画の推進に向け責任者を選出。宇宙機構が提案した計画をロシアの専門家と協議している。ペネトレーターは4本程度搭載するとみられる。日本がペネトレーターの性能を検証した上で、年内に計画を最終決定する方針。
計画では、ルナグロプを月の周回軌道に送り込んだ後、ペネトレーターを分離して月面に打ち込み、母船経由で観測データを取得する。