破たんした北海道拓殖銀行にずさんな融資で損害を与えたとして、整理回収機構が山内宏元頭取(80)ら旧経営陣に損害賠償を求めた5件の訴訟のうち、ノンバンク「エスコリース」(破たん)への融資分など2件の上告審で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は18日、旧経営陣と機構の上告をいずれも退ける決定をした。
元頭取らに総額約36億5000万円の賠償を命じた2審札幌高裁判決が確定した。拓銀破たんをめぐり、旧経営陣の賠償責任が最高裁で確定したのは初めて。
また、内装業者「ミヤシタ」への融資をめぐり、機構が賠償を求めた訴訟については今月28日に判決期日を指定。2審の結論変更の際に開かれる弁論がないため、請求通り約4億9000万円の支払いを命じた同高裁の判決が確定する見込み。